初めてiPhoneを買う時、あるいは初めてApp Storeを利用するとき、求められるのがApple ID。でも、そもそもApple IDとは、一体何なのでしょうか?今回は、Apple IDがどんなサービスに使われているのかを中心に、その基礎知識をご紹介しましょう。
◆目次
はじめに「Apple ID」とは?
Appleの各種サービスを使うには、基本的に「Apple ID」の登録が必要となります。
このApple IDは無料で作る事ができるのですが、これからAppleのサービスを使おうという方の場合、イマイチよく分からないというのが実際の所ではないでしょうか。
そこで、まずはApple IDが使えるサービスを順番にご紹介しましょう。
Apple IDが必要なサービス
App Store
iPhone/iPadなどのiOSデバイスだけでなく、MacやApple TV、Apple Watchなど多くのApple製デバイスで利用できるのが「App Store(アップストア)」。言わずと知れた、各デバイス用のアプリを配信するオンラインストアです。
このApp Storeを利用するのに、Apple IDの登録が必要です。
特にiOSデバイスやApple Watch・AppleTVの場合、原則としてApp Store以外からアプリを導入することが出来ないので、その存在は非常に重要となります。人気アプリは、その殆どがApp Store経由で配信されているので、App Storeが使えないのは致命的なのです。
iPhoneを探す
iPhone・iPadなど、iOSデバイスには、「〇〇を探す」というアプリが入っています(iPhoneなら、「iPhoneを探す」ですね)。
これは、iPhoneなどに搭載されたGPSやWi-Fiの位置情報機能を利用して、自分の端末が今現在(オフラインの場合は最後の位置情報同期時)どこにあるのかを調べられる、大変便利な機能です。
この「〇〇を探す」というサービス(アプリ)の利用にも、Apple IDの登録が必要です。
ちなみに、探したい端末にも同じApple IDが登録されている必要があるので、Apple IDとパスワードがわからない限り、他人の端末を探すことはできません。
iCloud
iPhone/iPad/iPod TouchとMacで利用できるのが、Appleのクラウドストレージサービスである「iCloud(アイクラウド)」。
iCloudとはDropboxのような単なるストレージ機能だけでなく、iOSデバイスのWi-Fiを利用したバックアップ・復元機能や、デバイス間の写真の自動同期機能(フォトストリーム)など、結構多才なサービスです。
このiCloudを利用する時も、Apple IDの登録が必要です。
ちなみに、「iOS11」では、iCloudにログインすると設定アプリの最上段に自分の名前が表示されるようになりました。
FaceTime
iOSデバイスとMacで利用できるテレビ電話機能が「FaceTime(フェイスタイム)」。
こちらは、通常の電話回線ではなくデータ通信用の回線を利用する為、「LINE(ビデオ通話)」や「Skype」と同様で通話料無料で音声通話やビデオ通話をすることができます(ただし、データ通信料はかかります)。
FaceTimeにはテレビ電話機能とオーディオ通話機能の2種類があり、どちらも最初から用意されているFaceTimeアプリで利用できるので、とても簡単で便利なのです。
FaceTimeの利用にもApple IDだけは必要です。
iTunes Store
さまざまなアーティストの楽曲や、各種映画・ドラマなどの動画を配信しているのが「iTunes Store(アイチューンズストア)」。
音楽データは1回限りの買い切りのみですが、動画データは作品により、買い切りとレンタルを選ぶ事ができます(どちらか一方だけの作品もあります)。
そんなiTunes Storeの利用にも、Apple IDが必要です。
これは、このサービスのダウンロード履歴や決済情報などの管理に、Apple IDを利用している為です。買い切り制の音楽配信サービスの場合、他の多くのサービスでは一定期間が経つと再ダウンロードできなくなりますが、iTunesの場合は現状そういったことはないので安心です。
初めてこうしたサービスを利用するのなら、iTunes Storeは使いやすく便利ですよ。
Apple直営店サービスの予約
AppleのGenius Bar
Apple製品が故障したり、何か相談事があるとき、頼りになるのが直営店に設置された「Genius Bar(ジーニアスバー)」。
こちらは基本的に予約制なのですが、オンラインでその予約を取るには、基本的にApple IDが必要となります。
Today at Appleの予約
Apple直営店で行われている無料の講習会「Today at Apple」。
こちらの予約には、原則としてApple IDが必要です。
予約はAppleのHP上からも行えますが、iPhoneやiPadをお持ちなら、Apple Storeアプリの利用が便利。自分が予約した講座の情報を表示したり、店舗に近づくとプッシュ通知で案内を表示してくれますし、キャンセルする場合もアプリからボタン1つで行う事が出来ます。
iPhoneなど新製品の予約もこのアプリから行えるので、Appleファンならインストールしておくのがお勧めです。
AppleOnlineStore
Appleのネット通販サービス「Apple Online Store(アップルオンラインストア)」。
こちらの利用にも、Apple IDが必要です。
AppleOnlineStoreでは、他のネット通販や家電量販店では扱っていない製品も売っているので、覚えておくと何かと便利。近くに直営店がない方や、Macをカスタマイズして購入した方は、AppleOnlineStoreもぜひ利用してみてくださいね。
Apple Watchのトランシーバー機能
watch OS5から搭載されたApple Watch同士のトランシーバー機能にも、Apple IDが必要となります。
これは、この機能がFaceTimeの技術を応用して作られている為。現時点では、あまり頻繁には使わない機能だと思いますが、覚えておくと良いでしょう。
Apple IDの魅力
Apple IDの魅力は、何も1つのIDで複数のサービスを利用できることだけではありません。実は、ここで紹介した殆どのサービスは、同じApple IDを使い、複数のデバイスで利用することが出来るのです。
例えば、iOS用のApp Storeなら、iPhoneとiPadで同じ有料アプリを購入しても、支払いは1回だけで済みます。
もちろん、iTunes Storeも同様で、iPhoneで支払いダウンロードした曲は、同じApple IDでログインしたiPadやMacでは無料でダウンロードすることが可能。こんな大盤振る舞いで大丈夫かと、逆に心配になってしまうくらいです。
まとめ
Apple製品を使うなら、欠かせないのがApple ID。でも、それがどのサービスで使えるのかは、案外知らないものです。
今回はそんな「Apple ID」について解説しました。
私も最初はApp StoreとiCloudくらいしか知らなかったのですが、iPhoneに慣れていくうちに様々なサービスで利用できる事を知り、今では大変便利に活用しています。みなさんも、この機会に是非、Apple IDが使える色々なサービスを試してみてくださいね。