異なる携帯キャリアへ乗り換える時、以前は移行先のキャリアへ元のキャリアで買ったiPhoneを持ち込んでも、使う事が出来ませんでした。
しかし、現在は対応機種であれば、SIMロックを解除することで異なるキャリアでもそのまま使えるようになりました。そこで今回は、そんなiPhoneのSIMロック解除について、各キャリア毎に方法や条件などをご紹介したいと思います。
なお、ご紹介する情報は記事執筆時点でのものです。その後、予告なく変更されることもあるので、各キャリアのHPも合わせてご確認頂くようお願いします。
はじめに:SIMロック解除って何?
iPhoneには電話番号や契約している携帯キャリアなどの情報を記録した「SIMカード」という小さなICカードが入っており、このカードを入れ替えることで、世界中のさまざまな携帯キャリアの回線を使えるようになっています。
カードを入れ替えれば、1つの端末で国内外複数のキャリアのサービスを使うことが出来るので、「毎月の携帯料金をこまめに見直して、その都度最適なキャリアに乗り換えたい」という方や「海外へよく出掛ける」という方にとっては、とてもありがたいシステムです。
ただ、現在日本の大手キャリアから販売されているiPhoneは、さまざまな事情から、購入当初は自社のSIMカードしか認識できないようにする「SIMロック」が掛けられています。このSIMロックを解除して、キャリアの制限なくSIMカードを使えるようにする手続きが、SIMロック解除というわけです。
NTTドコモのSIMロック解除方法
NTTドコモではiPhone5sからiPhoneを扱っていますが、SIMロック解除に対応しているのは「iPhone6s/6sPlus」以降のiPhoneです。iPhone5sやiPhone6/6Plusはロック解除出来ないので、お持ちの方は注意してくださいね。
それでは、NTTドコモのSIMロック解除方法について手続き可能な条件や実際の手続き方法を見ていきましょう。NTTドコモのSIMロック解除は対象機種であっても条件に満たないとSIMロックの解除を申し込むことはできません。また、申込みは店頭窓口(ドコモショップ)または電話、ドコモの公式サイトからも行えます。
SIMロック解除出来る条件
- 1.購入日から100日以上経過していること
- ロック解除するiPhoneを一括払いで購入したり、既に分割払いの支払いば全て完了している場合は、100日未満でも大丈夫です。
- 2.契約者本人がドコモから購入したiPhoneであること
- 例えば、家族が使っていた物をもらい受けたり、中古販売店で購入した場合は、SIMロック解除出来ません。
- 3.ネットワーク利用制限や各種ロックが掛かっていないこと
- 4.解約日から100日以上経過していないこと(解約した場合のみ)
- ※iPhoneが故障している場合は、修理を行ってからの手続きとなる場合があります。
店頭での申し込み
用意・準備する物
- SIMロックを解除したいiPhone端末
※口頭で本人確認をされるようですが、念のため、免許証など契約者本人であることを証明する物を持参した方が良いでしょう。
手続き方法
ドコモショップへ出向き、窓口で手続きが可能です。なお、手数料として3,000円を支払う必要があるので、注意してください。
電話での申し込み
ドコモの電話窓口でも解除の手続きが可能です。ただし、こちらも店頭と同様、3,000円の手数料を支払う必要があります。
※解約済の場合は電話での手続きは出来ません。
オンラインでの申し込み
ドコモのオンラインサービスMy docomoからも手続きが可能です。こちらも解約済の場合は対応出来ませんが、契約中であれば手数料無料で解除できるので、契約中の方はこちらの利用がお勧めです。
auのSIMロック解除方法
国内キャリアとしては2番目にiPhoneの販売を開始したauはiPhone4sからiPhoneを扱っていますが、NTTドコモと同様でSIMロック解除に対応しているのはiPhone6s/6sPlus以降となります。手続きの仕方や条件など、ドコモとは微妙に異なるので、間違えないように注意してください。
SIMロック解除出来る条件
- 1.ロック解除をするiPhoneは購入日から101日目以降が手続き日であること
- iPhoneを一括払いで購入している場合は、101日目以降でなくても手続き可能です。また、一部利用しているプランやサービスにより、101日目以降でもSIMロック解除できないことがあります。
- 2.解約日から100日以内であること(解約している場合のみ)
- 3.その回線を契約している本人がauから購入したiPhoneであること
- NTTドコモと同様で家族や友人から譲り受けたり、中古販売店で購入したiPhoneはSIMロック解除できません。
- 4.ネットワーク利用制限中でないこと
- ※ドコモと同様でauでもiPhoneが故障している場合は、修理後の手続きとなる場合があります。
手続き・お申込み方法
店頭での申し込み
auショップの窓口で手続きが可能です。
なお、auの場合は手続き時にSIMロック解除するiPhone本体だけでなく、本人確認書類(免許証など)が必ず必要となります。ちなみに、3,000円の手数料が必要なのはドコモと同じです。
オンラインでの申し込み
auで契約中の方は、一部のケースを除き、オンライン(My au)での手続きが可能です。こちらは手数料は掛からないので、利用可能な方はこちらを使われた方がお得かと思います。
SoftBankのSIMロック解除方法
日本で初めてiPhoneを販売したキャリアであるSoftBankですが、こちらもSIMロック解除の対応機種は、iPhone6s/6sPlus以降となります。手続きの仕方や解約後の解除可能な日数など、細かい条件が他の2社と異なるので、SoftBankユーザーの方は要チェックです。
SIMロック解除出来る条件
- 1.ネットワーク利用制限が掛かっていないこと
- 2.遠隔ロックなど、機能制限系のサービスを利用中でないこと。
- 3.SIMロック解除するiPhoneをSoftBankから購入した本人であること
- 他者から譲り受けたり、中古品を購入した物はSIMロック解除できません。
- 4.購入日から101日目以降に手続きを行う場合(一部例外あり)
- 5.SIMロック解除するiPhoneの端末代金の支払いが終了していること(一部例外あり)
- 6.解約してから90日以内に手続きを行う場合(解約している場合のみ)
- ※他の2社と同様、iPhoneが故障している場合は、修理完了後の手続きとなることがあります。
手続き・お申込み方法
店頭での申し込み
ソフトバンクショップで手続きが可能です。
SIMロック解除したいiPhone本体以外に特に持ち物は必要ないようですが、念のため本人確認書類(免許証など)を一緒に持って行くと良いでしょう。手数料は3,000円です。
オンラインでの申し込み
他の2社と同様、現在契約中であればオンライン(My SoftBank)での手続きも可能です。
こちらは手数料無料ですが、解除の際にSoftBank以外のキャリアの有効なSIMカードが必要となります。既に他キャリアを契約済であれば別ですが、そうでない場合は、オンラインからの手続きは出来ないので注意してください。
SIMロック解除後に操作が必要なことも
Appleでは、キャリア側でSIMロックを解除した後、所定の操作を行うよう案内しています。トラブルシューティングについても記載されているので、手続きの前に目を通しておくのが良いでしょう。ちなみに、ドコモ・au・ソフトバンクの各キャリアともショップ店頭で申込みをしてもらえば、SIMロックの解除作業の全てをやってもらえます。
オンラインで申込みをした人のみになりますが、すでに違うキャリアやMVNOのSIMカードを持っていれば差し替えだけですが、別のSIMカードを持っていない場合は、一度iPhoneを初期化(工場出荷時の設定に戻す)する必要があります。初期化する前に必ずiCloudやiTunesでバッグアップを取ってから行い、初期化後にそのバックアップからデバイスを復元する作業をすることになります。
- iCloudやiTunesでバッグアップ
- iPhoneの初期化
- バッグアップから復元
手順はこの3つで、操作自体は難しくないので、しっかりバッグアップさえ取れれば安心です。バッグアップが取れていない可能性もあるので、初期化する前にバックアップがちゃんと出来たか確認をするようにして下さい。心配な人は3,000円がかかりますがショップ店頭での申込みするのがおすすめです。
iPhoneのロックを解除して別の通信事業者で使う方法(Apple)まとめ
今回は国内の大手3キャリアでの、iPhoneのSIMロック解除についてまとめてみました。
大まかなところは各キャリア共通ですが、キャリア毎に微妙に条件が異なっているのが要注意ポイント。また、各社とも記事内には記載しきれなかった非常に細かい条件などもあります。
また、各社とも記事内には記載しきれなかった非常に細かい条件などもあります。
これからSIMロック解除の手続きを考えている方は、SIMロック解除したいiPhoneを契約しているキャリアのHP等を確認して、ご自身のiPhoneがSIMロック解除できるのか、その際の条件や料金などはどのようになっているのか、きちんとチェックして頂くようお願いします。